>> はじめに |
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2004年秋から「Oracleバックアップ虎の巻 (Linux編)」の連載を全10回に渡って行い、Linux上で稼動するOracleのバックアップについて解説しました。その後、現在に至るまでに、Oracle Online APMとOracle RMAN APMの2つのAPMが統合され、新たにOracle APMとしてリリースされたり、機能も大幅に強化されてきました。
LinuxだけでなくWindowsでもOracle APMを使いたいという声を数を多くいただいていることから、今回のNetVault講座から、新たに「Oracleバックアップ虎の巻 (Windows編)」と題し、最新バージョンのOracle APMの豊富な機能を交えながら、NetVault Backupを使ったOracleのバックアップ手法について解説して行きます。
>> まずは、演習環境を用意しよう! (1) OSの準備とインストール |
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今回は、最新バージョンのご紹介ということで、Oracle 11gを使用しています。Oracle 11gの動作要件としては、最新のWindows Server 2008もありますが、普及についてはまだこれからということで、今回はWindows Server 2003R2を使用しています。
2008年9月現在、まだマイクロソフト社のWEBサイトでWindows Server 2003R2の評価版もダウンロード可能になっていますので、評価版を使用して演習環境を用意してもよいと思います。
またオラクル社では、各アプリケーションの動作要件を公開しています。USサイトでの検索方式になったため、以前に比べると少し確認が面倒になりましたが、常に最新の状況が確認可能です。
>> まずは、演習環境を用意しよう! (2) Oracle 11gの準備とインストール |
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Oracle 11gについても、OTN (Oracle Technology Network) から30日間の評価版がダウンロードできます。
Oracle 10gあたりからインストールが格段に簡単になりましたが、11gでもそれが継承されています。詳細は、オラクル社の「Oracle Databaseクイック・インストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1)for Microsoft Windows 」等を見ていただくことにして、ここでは簡単なポイントをご紹介します。
ダウンロードしたプログラムから、setup.exeを起動すると最初にインストール方法を尋ねられます。
本講座では、Oracleベースの場所を少し変更し、インストールタイプにStandard Editionを選択しています。さらに、パスワードを入力して次の画面になります。より細かく指定するには、拡張インストールが使用できますが、今回は使用していません。
前提条件のチェックをします。問題が発生した部分については、個々に見直し改善を行います。
Oracle Configuration Managerについては、正式運用の場合には使用した方が便利かもしれませんが、演習環境では使用していません。
最後にインストールのサマリーを確認して、インストールを実行します。
Oracle 11gより少し動作要件が厳しくなり、使用するメモリ量などの制約もありますが、環境によってはVMware等を使用した仮想化環境でも演習は可能です。
>> まずは、演習環境を用意しよう! (3) NetVault Backupの準備とインストール |
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最後は、NetVault Backupのインストールになります。必要な評価版は、NetVault Backup評価版ダウンロード・サイトから、"サーバOS" で "Windows (x86-32/x86-64)" を選択して申請することで入手が可能です。
ダウンロード後に、ファイルを解凍してinstall.exeを実行してインストールを行います。NetVault Backupのインストール方法は、「NetVault 8.x 簡単設定ガイド」をご覧ください。ここでは、ポイントだけご説明します。
まず、言語としては本演習ではすべて日本語を使用しています。インストール時、日本語を選択してください。
次に、インストールのタイプとしては、バックアップ・サーバとなるので、サーバを選択します。
正常にインストールが行われたら、最初にデバイス管理から仮想テープ・ライブラリを作成し、この仮想テープ・ライブラリをバックアップ・デバイスとして登録します。もちろん、通常のテープ装置があれば、そちらでもよいのですが、仮想テープ・ライブラリであれば、ディスクの空き容量さえあれば利用できるというメリットがあります。
仮想テープライブラリの設定としては、500MBx8スロットで、ここでは4GBを確保しています。
最後に、仮想テープライブラリが正常に登録されていることを確認します。
>> 次回は・・・ |
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ここまでの作業で、演習に必要な基本的な環境が構築できました。次回は、早速Oracle APMの導入や、それにまつわる作業等を解説していきます。