NetVault Tips #055

VaultDR Offline Client (VaultOS) の最新バージョン5.0がリリースされました。これにより、HP SmartArrayコントローラへの対応や、VaultOS CDの代わりにLiveCDを使用することができるようになりました。また、Firewall環境のサポートを改善するため、VaultDR Offline ClientがVaultDR Serverからの接続待ちに使用しているポート番号を、10000から別のポート番号に変更することもできるようになりました。

今回のTipsでは、VaultOS 5.0をVaultOS CDから使用する方法について順を追って解説していきます。 VaultOS 5.0をLiveCDから使用する方法は、来月のTipsでご紹介します。

1. VaultDRソフトウェアに含まれるCDイメージ・ファイル(vaultos_x86_v505_u6.iso)をCD-Rに焼きます。これをVaultOS CDとして使用します。
   
   
2. ディザスタ・リカバリ(DR)対象のマシンで、手順1で作成したVaultOS CDを用いてVaultOS 5.0を起動します。
   
   
3. 必要な場合にパラメータを入力が行えるよう、上記プロンプトの状態で60秒間入力を待ちます。基本的には、追加情報の入力は必要ないため、"Enter"キーを押し、VaultOSの起動処理を継続します。
   
   
4. "Setup Networking"画面が表示されます。"Yes"が選択されていることを確認し[Enter]キーを押します。
   
   
5. "Network Configuration"画面が表示されます。まず、[Space]キーを押し、"Configure Using DHCP"のチェックを外します。次に[Tab]キーを押し、適切なIPアドレスを入力します。さらに[Tab]キーを押し、サブネット・マスクを使用するネットワーク環境に応じて必要であれば変更します。[Tab]キーを押し[OK]ボタンをハイライトさせ[Enter]キーを押します。
    
   DR対象マシンにNICが複数ある場合は、個々のNIC毎にこのステップを繰り返します。VaultDRで使用しないNICに対しては、IPアドレスやサブネット・マスクの設定をスキップすることが可能です。ただし、その場合にも"Configure Using DHCP"のチェックは外して下さい。また、eth0はスキップできません。eth0を使用しない場合は、使用されていない適当な情報 (例: 172.24.24.24 / 255.255.0.0 など) を入力するようにしてください。
   
   
6. "Miscellaneous Network Settings"画面が表示されます。必要があれば、Gatewayアドレスの設定を行います。DNS関連の設定は行わず[Tab]キーを押し[OK]ボタンをハイライトさせ、[Enter]キーを押します。
   
   
7. "Network Interfaces"画面が表示されます。[Enter]キーを押します。
   
   
8. DRクライアント側でVaultDRサーバからの操作を待つ画面になります。
   
   VaultDR Server APMの設定でポートをdefaultの10000から変更を行っている場合は、さらに特別な設定が必要になります。詳しくはマニュアルをご参照下さい。
   
   
9. これ以降は、以前のバージョンのVaultDRの操作と同じです。Tips! 2006/08-#035号の「Step 5： VaultDRバックアップを行う」の手順に進み、NetVaultサーバ側から操作を行ってください。