NetVault Tips #061

VMware Pluginを使ってみよう！【非VCB構成編】

先月、先々月のVCB構成/SANモード/イメージ・レベル編、VCB構成/SANモード/ファイル・レベル編に引き続き、今月もVMware Pluginの使用方法をご紹介します。

今回のTipsでは、非VCB構成でVMware Pluginを使用してバックアップ／リストアを行う方法をご紹介します。非VCB構成の場合、ESXサーバ自身にNetVault Backupのクライアント・モジュールとVMware Pluginをインストールします。非VCB構成でも、仮想マシンのイメージ・レベルのバックアップ／リストアが非常に簡単に行えます。

NetVault Backup Server (NVB Server) は、ESXサーバとは別に用意します。バックアップ・サーバにするマシンにNVB Server 8.1をすでにインストールし、かつバックアップ・デバイスの設定も既に完了しているものとして解説していきます (この構成を構築する手順の詳細に関しましては、NetVault Backup 8.x簡単設定ガイドをご参照ください。本Tipsでは、NVB ServerとしてRed Hat Enterprise Linux ver.4 Update4を使用しています。)

ESXサーバ(ホスト名はpe2950)に、Linux (x86-32) 版のNVB Clientをインストールします。手順の詳細に関しましては、NetVault Backup 8.x簡単設定ガイドをご参照ください。

[root@pe2950 netvault]# ./install
Installer invoked in /root/netvault
Using default /tmp as the temporary directory
...
Installation completed successfully
[root@pe2950 netvault]#
NVB Serverに、ESXサーバ上のNVB Clientを管理対象として追加します。しかし、デフォルトのESXサーバのセキュリティの設定では、NVB ServerとNVB Clientの通信がブロックされているため、その作業に失敗してしまいます。この問題を解決するためにESXサーバのファイアウォール設定を無効にして全ての通信の許可をする必要があります。ESXサーバのコンソール上で以下のコマンドを実行してください。

[root@pe2950 netvault]# esxcfg-firewall --allowIncoming --allowOutgoing
これで、NVB Serverに、ESXサーバ上のNVB Clientを管理対象として追加できるようになりました。クライアント管理画面で"使用可能なNetVaultマシン"に表示されているマシンの中でESXサーバを選択し、そのアイコン上で右クリックし、"クライアント追加"を選択します。
"NetVaultパスワードが必要です"の画面が表示されたら、ESXサーバにクライアント・モジュールをインストールした際に指定したパスワードを入力し、"OK"をクリックしてください。
パスワードや設定が正しければ、正常に追加された旨の画面が表示されます。その後、"OK"をクリックし画面を閉じてください (うまく追加が出来ない場合は、名前解決の設定をご確認ください。双方のマシンのhostsファイルに、双方のサーバを登録するなどの方法も有効です。)
クライアント管理画面で、先ほど追加したクライアントが、左側の"クライアント"に移動します。

本Tipsでは、ESXサーバのファイアウォールを無効にしたまま操作を行います。ESXサーバのセキュリティ機能を使用する場合は、NVB側でファイアウォールへ対応するための設定をした後に、それに対応した設定をESXサーバで行ってください。NVB側の設定の詳細に関しましては、NetVault Backup 8.x コンフィグレーター・ガイドのファイアウォール・タブに関する説明をご参照ください。ESXサーバ上のNVBクライアントに対してファイアウォールの設定を行うには、NVBサーバ上で起動したGUIのクライアント管理画面を通して行うリモート・コンフィグレーターの機能をご利用ください。また、ファイアウォールの設定をしたNVB Clientは、クライアント管理画面で該当クライアントを"ファイアウォール外"の設定にすることも必要です。
VMware Pluginをインストールします。クライアント管理画面で、左側の"クライアント"に追加されたNVB Clientのアイコン上で右クリックし、"ソフトウェアのインストール"を選択します。
ファイルを選択する画面が表示されます。vmw-x-x-x-x.npkを選択し、"OK"を押します。必ずLinux版のVMware Pluginを選択してください (2008年9月30日現在、ファイル名はvmw-1-0-11.2.npkです。)
VMware Pluginがインストールされた旨の画面が表示されます。"OK"をクリックし画面を閉じます。
NetVaultのメインGUIから"バックアップ"をクリックし、バックアップ画面を表示します。さらにESXサーバ上のNVB Clientを展開し、表示される"Virtual Machines"アイコンをダブルクリックします。表示される"localhost"アイテム上で右クリックを行い、"サーバの編集"を選択します。

サーバ詳細画面が表示されるので、下記の情報を入力し"OK"をクリックします。

サーバ名： "localhost"がグレイアウト表示され、変更できません。
サーバ・アドレス： "localhost"がグレイアウト表示され、変更できません。
ユーザ： 登録対象のサーバにログオンするユーザを入力します。このユーザは仮想マシンを作成する権利を持つ必要があります。
パスワード： 上記ユーザのパスワードを入力します。

"Virtual Machines"アイコン上で右クリックし、"設定"を選択します。

VMware Pluginの設定画面が表示されます。下記の情報を入力し、"OK"を押します。

作業ディレクトリ： VMware Pluginをインストールしたマシン上（本構成ではESXサーバ上）の一時領域のパスを入力します。指定したディレクトリは存在している必要があります。

バックアップ画面で"localhost"アイテムをダブルクリックします。ESXサーバ上に構成されている仮想マシンが表示されます。仮想マシンのアイコンの色は、その時点での仮想マシンの状況を表しています (緑：稼動中、黄色：サスペンド、赤：停止中など)。(1) イメージ・レベルのバックアップを行いたい仮想マシンをチェックし、バックアップ対象として指定します。(2) ジョブ・タイトルに適切な名前を付け、(3) 信号のアイコンをクリックし、ジョブを実行します。ジョブが実行されたことを示すウィンドウが表示されたら、OKをクリックして同ウィンドウを閉じます。
ジョブ管理画面で、バックアップ・ジョブが成功したことを確認します。
リストアを試します。VIクライアントからバックアップした仮想マシンを削除します。
バックアップしたデータをリストアします。NVBのメインGUIでリストアを選択し、リストア画面を表示します。さらにバックアップ・データを展開し、(1) リストア対象の仮想マシンをチェックし、(2) ジョブ・タイトルに適切な名前を付け、(3) 信号のアイコンをクリックし、ジョブを実行します。
ジョブ管理画面で、リストア・ジョブが成功したことを確認します。
VIクライアント上で仮想マシンがリストアされたことを確認し、さらに仮想マシンをパワーオンし、OSが起動することを確認します。

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