NetVault Tips #060

先月のVCB構成/SANモード/イメージ・レベル編に引き続き、今月もVMware Pluginの使用方法をご紹介します。

今回のTipsでは、VCB構成/SANモード/ファイル・レベル編ということで、仮想マシンがWindows 2003の時に、VMware Pluginを使ってファイル・レベルでバックアップ／リストアを行う方法をご紹介します。ファイル・レベルのリストアには、(A) ネットワーク共有 (NSB) 機能を利用する方法と、(B) 仮想マシンにインストールしたNetVault Backupクライアントを利用する方法 の2種類があります。尚、VMware Pluginでファイル・レベルのバックアップ／リストアが行えるのは、仮想マシンがWindowsの時のみで、その他OSの場合は、イメージ・レベルでのバックアップ／リストアとなります。

(A) リストア時、ネットワーク共有 (NSB) 機能を利用する場合 

(B) リストア時、仮想マシンにインストールしたNetVault Backupクライアントを利用する場合 

1. 先月のTipsの"VCB構成のイメージ・レベルでのバックアップ"の手順1から8までを行います。
   
   
2. バックアップ画面で表示されているESXサーバをダブルクリックすると、ESXサーバに構成されている仮想マシンが表示されます。仮想マシンのアイコンの色は、その時点での仮想マシンの状況を表しています (緑：稼動中、黄色：サスペンド、赤：停止中 など)。
   
   
3. 表示されているWindows 2003がインストールされている仮想マシン上で右クリックし、"マウント"メニューを選択します。
   
   
4. マウントが成功すると、"ドライブ"アイテムが現れます。それをさらにドリル・ダウンすることで、仮想マシン上の任意のファイルをバックアップ対象として選択することが可能になります。今回は、(1) C:\data\をバックアップ対象として選択し、バックアップ対象として指定します。(2) ジョブ・タイトルに適切な名前を付け、(3) 信号のアイコンをクリックし、ジョブを実行します。ジョブが実行されたことを示すウィンドウが表示されたら、OKをクリックして同ウィンドウを閉じます。
   
   
5. バックアップ・オプション・タブに移ります。フル・バックアップ以外に、差分や増分バックアップも行えます。NetVault Backupはアーカイブ・ビットを無視し、タイムスタンプによる差分/増分の判別を行う機能を備えています。今回は、フル・バックアップを実行しますので、設定は特に変更しません (実際に、差分/増分バックアップを行う際は、バックアップ対象を選択する際に、バックアップ・セレクションセットを作成する必要があります) 。 
6. メインGUIからJob Managementを選択し、表示されるJobs画面でジョブが成功したことを確認します。
   
   

※ この"ネットワーク共有を利用"してリストアする方法では、仮想マシンにNetVaultクライアントをインストールする必要はありません。

1. バックアップ画面で、VCB Proxyサーバ･マシンのアイコンからFile Systemプラグインを選択し、表示される"ネットワークシェア"上で右クリックし、"ネットワークシェアを追加する"を選択します。
   
   
2. 表示されるウィンドウで、シェア名としてリストア対象マシンの共有を入力します。入力をしたら"追加"ボタンを押します。
   
   
3. さらに、"ネットワークシェア"上で右クリックし、"接続する"を選択します。
   
   
4. 表示されるウィンドウで、指定した共有にアクセスするために適切な情報を入力し、"OK"ボタンを押します。
   
   
5. 正しく設定が行われると、追加したネットワークシェアがドリル・ダウンできるようになります。その後、バックアップ画面を閉じます。
   
   
6. VMware Pluginを用いてFile-levelのバックアップをしたデータは、内部的にはFile Systemプラグインで処理されることから、File Systemプラグインで取得したデータと同じく、File Systemアイコンの下に表示されます。メインGUIからリストアを選択し、リストア画面を表示します。さらにVCB ProxyサーバのNetVaultアイコンを選択し、File System ＞ バックアップ保存セット ＞ ディレクトリ階層構造 をドリル・ダウンし、リストアしたいデータを選択します。さらに、リストア対象データ上で右クリックし、"名前変更..."を選択します。
   
   
7. 表示されるウィンドウで、"パス名移動"をチェックし、リストア先のパス名としてネットワーク共有のパスを指定します。正しくリストアされたことを確認するために、元のパスとは異なるパスをリストア先として指定します。それから、"OK"をクリックします。
   
   
8. リストア画面で、パスの変更がされていることを確認し、適切なジョブ・タイトルを入力後、ジョブをSubmitします。
   
   
9. ジョブ管理画面で、リストア・ジョブが成功したことを確認します。
   
   
10. さらに、仮想マシン内でファイルがリストアされていることを確認します。
    
    

※NetVault Backup (NVB) クライアントがリストア対象の仮想マシンにインストールされている場合は、こちらの方法が簡単です。

1. 仮想マシンにNVBクライアントがインストールされていて、NVBサーバに管理対象クライアントとして追加されていることを確認してください。この状態になっていない場合は、「NetVault 8.x 簡単設定ガイド」を参考に環境を構築してください。
   
   
2. メインGUIからリストアを選択し、リストア画面を表示します。さらにリストアしたいデータを選択します。正しくリストアされたことを確認するために、"名前変更..."を選択し、リストアするフォルダの名前を変更しておきます。
   
   
3. ターゲット・クライアント・タブに移動し、仮想マシン上のNetVaultクライアントを指定します。これにより、リストア先が仮想マシンになります。
   
   
4. ジョブ管理画面でジョブが成功したことを確認します。
   
   
5. 仮想マシン上で、ファイルがリストアされたことを確認します。